古典部シリーズ

氷菓 (角川文庫)

氷菓 (角川文庫)

愚者のエンドロール (角川文庫)

愚者のエンドロール (角川文庫)

以上2冊読了。

半分ネタのつもりで買った「春期限定いちごタルト事件」「夏期限定トロピカルパフェ事件」が非常に面白かったので同じ作者のシリーズ物を購入。
久々のヒットです。米澤先生。

「春期〜」「夏期〜」を読んだ時にも思ったのだが、最近彼の作風のような「日常のたいしたことじゃない事を扱う」ものが好きだ。*1
つまるところある事件が起きてそれを解こうとするのだが、その謎は果たして解かれる必要があるかといえば必ずしも必要ではない。
主人公も「省エネ」(原文まま)を信条にしており、謎を解くというのは必ず外部からの何らかの原因がある。
彼はそれをしぶしぶ(内心は望んで?)了承している向きがあり、話のスタンスとしてはミステリであるのだが日常のちょっとした変化として描かれている。
日常のちょっとした変化、これは自分が非常に望んで、大げさに言えば希求しているものであり、それゆえ感情の移入が非常に容易である。
だから非常に楽しく読める、ということであろう。


うむ、いい買い物をした。

*1:このように私の好きな作品として他に挙げられるのはARIAよつばと!(いずれも漫画だが)がある。