荻原浩『コールドゲーム』

コールドゲーム (新潮文庫)

コールドゲーム (新潮文庫)

帯に惹かれて彼の作品を3冊買ったわけだが、その中の一つ。
これの前に読んだ『神様からひとこと』、これは微妙、というか駄目だな、と思ってしまった。
登場人物が人間的でない、あまりの出来レース、無理なこじ付け・・・。
正直この作者の作品を買ったのは失敗か、とも思った。


さて今回。
主人公は前回と変わらず普通の人、ここはいいんだ。
彼は主人公の描き方はある程度できてると思う。
でもまた今回も周りの人のぶっ飛びすぎ。酷い。
なぜ平凡な主人公の周りに特殊な人間が一杯いるのにその設定をしっかり利用しないかなぁ・・・。
彼はいったい作品で何を伝えようとしているのか。
自分の周りに特殊な人がいると人生変わりますよ、とか?
そして同級生が過去の復讐をしてそれを主人公が対策を打つ、さぁ、どうなるか、と来た時のオチの残念なこと。
意外性を狙ったのかもしれないけど、これもちょっと無理な設定にしすぎ。
つまらなかった、とは思わないが残念だな、と思う。
更に精進して欲しいものだ。